徒手で行う剣術、、、とは、我ながらどうかな?とは思ったりしてます。しかし、「キックとかパンチとか?、、、触れずに投げるんだっけ?」等など、ほぼほぼ合気道に対するイメージの無い一般の方に、合気道の
文化的側面を強調し、また
合気道を分かりやすく伝えることができるんではないかと思い、そのように表現しています。
※合気道関係者ならご理解されていると思いますが、いや、本当に(!)一般の方は合気道のこと知らないんです。びっくりするくらい。
先日、そのあたりが伝わるように、演武を構成してみました。
自由技の2周目から、合わせようと思い過ぎて気が抜けてますね。反省。
左組(剣)と右組(徒手)で、
同じことをしています。古流の武術は多くの場合、
体術は武器術に直結しています。当時の戦いと言えば対武器。素手で戦う必然は、多くの場合存在しないからです。
(戦場で武器を持った相手に素手で対処する必然はあまりなく、もちろん逃げた方がよい。
おそらくこの
「素手で戦う必然」は、
平和な時代にしか存在し辛いと考えてよいでしょう。現代を含めて、江戸時代に、素手で行う組技系の武術が発展したのはそうした理由からだと思います。殺し合いよりも、
競技や喧嘩の方が機会が多く、価値が高いでしょうから。
映像では、3本の技を行っています。
1.四方投げ
2.一カ条
3.小手返し
・左組(剣)は、剣をとりに来た相手に対処。
・右組(徒手)は、取らせる
”左手を剣に見立て”ています。
最後は、投げ技としてこの3つを連続(自由技)して行っています。
便宜上、投げ技としてますが、稽古では多くの場合、
受けを逃がしています。投げとも表現できますが、どちらかというと逃げですかね。受けは、
抑えの体勢に持ち込まれたくない(将棋でいうと、詰みなので)から、相手の力を利用して、自ら逃げています。即ち、
受けが自ら飛んでいます。
本来は、前述の個別の技のように
抑えて終わりです。しかし、自由技ではそれぞれに役割を決めて、連続して技を施します。
・仕手(技を行う側):攻撃を誘い、姿勢/中心を鍛え、相手の弱いところに力を誘導し流す
・受け(技を受ける側):相手の意図/力の流れを感じ、相手の力を利用して逃げる
和の武道ということなのでしょうか?このように
「怪我無く安全に、お互いを高め合う」というのは、合気道の稽古の
特徴のひとつかと思います。
ともあれ、
稽古では、9割方 体術です。武器術を稽古することは、ほぼありません。演武の観覧に来ている方が、合気道関係者でない一般の方が多い場合、、、用に、僕が
独自に構成したもので、
養神館の基本の技ではないことは、念のためお断りしておきます。
※声の特別出演、、〇山さん。
【参考】
1.四方投げ
2.一カ条
3.小手返し
見立て日本 by 松岡正剛
https://seigowchannel-neo.com/publishing/4745
2024年12月01日